2012年11月3日土曜日


生玉さんの「伊勢大神楽」

大阪では「生玉さん」と呼んで、親しまれている「生国魂神社」は神武天皇が大八州(日本列島)の鎮守として国土の神「生島大神」「足島大神」を祀られた神社として大阪最古の歴史があります。今年は「古事記」編纂1300年に当る年ですが、神話として伝えられる頃の物語になります。「生国魂神社」は日本書紀の孝徳天皇の条にも記されています。この様な由緒のある神社で平成24年11月2日午後1時より「伊勢大神楽」が行われました。

「伊勢大神楽」は現在国指定の重要無形民俗文化財となっている神事芸能です。日本芸能の起源とも言える大神楽は先祖代々家業として受け継いで来られた幾つかの「組」が全国の「檀那場」(だんなば)となっている地域を1年かけて訪れて竈祓い・悪魔祓いを行い神札の授与をします。獅子舞と放下芸(曲芸)で構成されていて、今回は「総舞」(すべてのプログラム)2時間半の見応えのある催しとなりました。

司会は元OSK日本歌劇団の美咲まり・解説は神戸大学大学院・大阪城天守閣研究副主幹の北川 央(ひろし)氏・神職中村文隆さんで始まりました。参加者全員で参拝・お祓いを受けてまず、美咲さんの古事記の国造りの朗読。北川先生と出演の家元加藤菊太夫さんの解説があって、「生国魂の舞」(明治天皇御製「地(つち)」に作舞)が巫女により荘重典雅に舞われました。

いよいよ「伊勢大神楽」の開演です。篠笛と太鼓の演奏に合わせて「鈴の舞」[跳びの舞]「扇の舞」「綾採りの舞」「水の曲」「手毬の曲」「献灯の曲」「剣三番叟」など獅子舞と曲芸が次々と繰り広げられます。驚かしたりハラハラさせたり熟練された芸に感動させられます。曲芸のハラハラする緊張を「ちゃら」と呼ぶピエロ役の滑稽な仕草が笑いを取ります。最後の締めくくりは「魁曲」(らんぎょく)と呼ばれる3組の獅子が肩の上に乗って振袖姿の花魁(おいらん)に扮し伊勢音頭に合わせて花魁道中を行い、突然獅子がオカメに早変わり驚かせる。時間を忘れさせる数々の演技は伝統を頑なに守り、新しい風潮におもねることなく数百年伝承されて来ている。テレビや舞台での曲芸とは違う日本文化の神髄を思わせる至芸と言えます。

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