2012年12月5日水曜日


新生「池田呉服座」(いけだごふくざ)

旧「呉服座」の最後のお名残興行から、41年ぶりの平成22年11月1日新生「池田呉服座」が復活しました。呼称は「池田呉服座」(いけだごふくざ)となりました。明治村では「くれはざ」と公式で呼ばれています。昔から地元では「ごふくざ」と呼ばれていました。紋も5人のお多福の「ごふく」ですが、「くれは」「ごふく」両方使われていたようでどちらでも良いそうですよ。

旧「呉服座」は1971年犬山市「明治村」に移設されて、1984年国の重要文化財の指定を受けて保存されています。江戸時代の様式を残す芝居小屋として琴平町「金丸座」につぐ建築遺構です。大きさこそ違いますが道頓堀中座・角座・京都南座などと同じ本格的な舞台装置と客席を持っています。太鼓櫓・廻り舞台・ぶどう棚・せり・本花道・副花道・本桟敷・脇桟敷・平場・上桟敷向桟敷・大向桟敷などがあります。呉服座の特色として普通楽屋は舞台裏にあるのですが、呉服座は木戸の上2階にあって役者は花道か、花道の真下の奈落(地下道)を抜けて舞台の袖に上がります。又客席「桟敷」が傾斜していて見易くなっています。

江戸後期のころ、栄本町戎神社の横に芝居小屋「戎座」(えびすざ)として建てられたのが前身と思われます。(戎神社は現在「呉服神社」に移されています。)

 呉服座の歴史年譜

明治25年(1892) 呉服橋(巡礼橋)東詰め猪名川沿いに移築「呉服座」と改称。瓦
           葺となる。

明治30年(1897)  なんば南街会館(南地演舞場)で日本初の映画が公開された。

大正 2年(1913) 呉服座この年の興行244日・延べ入場数26,589名の盛況

昭和 5年(1930) 座主「いなかはん」から中田安馬氏・尼安・下駄屋中西氏の3名で
            呉服座を、当時の値4.500円で買い取る。以後中田安馬氏が座と
            して経営される。

昭和44年(1969) 取り壊し前「お名残り興行」がおこなわれた。

昭和46年(1971) 犬山市「明治村」に移転される。

昭和54年(1979) 札幌雪まつりに「呉服座」が展示された。

昭和57年(1982) 329日中田安馬氏ご逝去81

昭和59年(1984) 明治村「呉服座」国の重要文化財の指定を受ける。

平成22年(2010) 5月末「池田中央シネマ」が閉館。全面改装されて111
               「池田呉服座」として復活!
               「劇団紀伊国屋」が「柿落」(こけらおとし)公演する。

 
「ごふく座」か「くれは座」か?

猪名川「呉服橋(巡礼橋)」の辺にあった呉服座は昭和46年愛知県「明治村」に移築されて、国の重要文化財として保護されて公開されています。
ここでは「くれは座」と呼ばれています。座主中田氏が正式名として承認されました。しかし地元池田では明治25年開業当時から「ごふく座」と呼び慣らされて親しまれていました。座の紋章も五福(長寿・蓄財・無病・有徳・天命)で5つのお多福の顔がデザインされて、座布団にも付けられていました。
「くれは」は池田の織姫伝説に基づくもので「くれはとり」のことで中国「呉の国」の服を「呉服」と呼んで、後に日本では和装の呉服の語源となりました。
あくまで正式名は「くれは座」であり、通称名として「ごふく座」があり池田での愛称である。従ってどちらも正しい名称でどちらで呼んでもよいのだが、池田では親しく「ごふく座」と呼んでほしい。ちなみに「俳諧呉服絹」(はいかいくれはぎぬ)能楽「呉服」(くれは)「呉服庄」(くれはのしょう)「呉服の里」(くれはのさと)「呉服神社」(くれはじんしゃ)など池田では昔から「呉服」と書いて「くれは」と呼ばれています。
「呉服」は「ごふく」と読むのが一般的な読み方ですから「ごふく座」と呼ぶのが解り易いと思います。

 
 新生「池田呉服座こけら落とし」ルポ 
旧呉服座は犬山市「博物館明治村」への移築を前に昭和44年「お名残り興行」が行われました。それから41年振りの平成22年111日に新生「池田呉服座」(いけだごふくざ)として復活しました。当日は午前10時から元呉服座「座主」(本家)中田氏ご家族をお迎えして、記念式典が開催されました。私費を投じて改修された新座主山崎照久氏。「呉服座」の名称使用許可や町並み保存整備に尽力された前倉田市長。大衆演劇の一座と劇場の仲立ちをされる山根演芸社社長。栄本町町内会長岸上宏司氏を始めとして各界の来賓多数の出席のもと初演の紀伊国屋章太郎太夫元の司会で華やかにオープンしました。
まちなみ保存整備事業で電柱のないすっきりとした栄本町通りには「落語みゅーじあむ」
「ビリケン像」が出来て、国登録有形文化財「旧加島銀行」(カワムラ商店)長谷川紙商(ハセガワアート)紅屋呉服店・たけのや薬房など古い旧家が旧能勢街道(巡礼道)の面影を感じさせてくれます。ここに加わった「池田呉服座」がさらに池田の新しい文化をつくり上げ池田市の活力となる様、多くの方々が訪れて下さることを期待したいと思いす。
こけら落とし興行は「劇団紀伊国屋」が12月までの2ヶ月間毎日昼・夜2回公演されました。旅役者と呼ばれる大衆演劇の劇団一座は全国に150座もあります。主催者は座長と呼ばれ多くが血縁者で1~3歳から舞台を踏み全国の劇場を巡業します。歌舞伎などとは違って一般大衆を観客としてわかり易く楽しい庶民の芝居です。また役者との距離が近く一体感があって追っかけファンが多いのも特色です。
初日の昼の部を観に行きました。芝居の演題は「坪井金五郎廓の立て引き」背景は絵幕で大道具なし、小道具を上手く使って狭い舞台を有効に生かして場面が展開されます。役者の息使いが伝わる距離感です。アドリブで観客を笑わせたり、台詞でしんみり泣かせたり、立ち回りの活劇もあり、演技は確かなものです。衣装はなかなか立派なもので安っぽい田舎芝居ではありません。第2部は歌謡・舞踊ショー、座主の澤村慎太郎の芝居から一転した女形は男とはとても思われない艶やかな舞踊に惚れ惚れとします。幕間には役者全員で前売り券を面白く売り捌くあたりは大衆演劇ならではの演出です。狭い劇場のスペースに短い花道をつけてあります。役者が良く見えるように踊り場を少し高くし花道は下降して舞台へ出る呉服座独特の工夫があります。3時間余りの時間も忘れる興行の楽しいひと時を過ごして役者全員の見送りを受けてビリケンさんの足裏をなでて帰路についた。
3000円もあれば、吾妻うどんで「さざめうどん」を食べて芝居を観てお茶を飲んで一日を楽しく過ごすことが出来ます。
「ガイド」
■前売り 1600円 (1ヶ月どの日でも有効)毎月18日は休館
■指定席料 300円 (入場券売り場か電話で指定日・昼夜・席を予約)
■昼の部・12:30開演 夜の部・18:00開演 一日2回公演 約3時間余り
■第一部 芝居 第二部 歌謡・舞踊ショー(演目内容は日替わり)
「池田呉服座」 池田市栄本町6-15  TEL072-752-0529

0 件のコメント:

コメントを投稿