2013年9月23日月曜日

がんがら火祭り「八丁鉦」


                   

      

                           
八丁鉦は「池田城山町」独特の鉦

 「がんがら火祭り」の大松明を先導する八丁鉦は八丁四方にまで聞こえることでそう呼ばれますが、どうも池田だけの呼び方らしい。仏具の業界では鉦吾(しょうご)と呼ばれています。鉦鼓(しょうご)は元中国(シナ)朝鮮から伝わったもので、本来は軍中の合図・軍楽に使用されていました。仏教の伝来と共に念仏を唱えるときの鳴り物として仏具の一つとなり、やがて祭礼の囃子にリズムをとる楽器として広く使われるようになって「だんじり囃子」「出囃子(落語)」「ちんどんや囃子」など大衆芸に主に使われるようになりました。京都の「祇園祭」の「コンコンチキチンコンチキチン」の有名なリズムは「行人鉦吾」(ぎょうにんしょうご)と呼ぶ吊り鉦を揃って笛に合わせて叩く見事な伝統芸として祭りをことのほか盛り上げて聞く者の心を浮き立たせます。「行人鉦吾」は仏具として使用される「ふせ鉦」(足がついていて平に伏せて叩く鉦)と区別されて吊り下げて内側(裏側)を叩く鉦のことを言いますが、鉦そのものは同じもので吊るすと置くの違いで内叩きと外叩きに分かれます。池田の八丁鉦は竹竿に吊るして叩きますが、外叩きで仏具としての叩き方で火の神本地仏の地蔵菩薩を祀る祭礼として意に叶っていますが、特異な鳴らし方と言えます。

 鉦吾の大きさは3.5寸から8寸まで(市販品)各種の大きさがあり、また金属材料も真鍮(銅と亜鉛の合金)や砲金(銅と錫の合金ガンメタル)のものがあります。真鍮のものは中目(中位の目方)砲金のものは重目(おもめ・重い目方)と呼び重さ・音も異なってきます。(八丁鉦は尺3寸42cmの特大があります。)

 鉦を叩く鎚を「撞木」(しゅもく)と呼びます。鉦の中央は比較的薄いので割れやすく木鎚で叩くことが必要です。囃子の場合は鹿の角で造った撞木で音を高く鳴らすこともあります。何れにしても叩く加減が大切で強過ぎると鉦が破損する恐れがあります。城山町では木鎚の先の直径を鉦の大きさによって加減して割れを防止しています。

 池田の八丁鉦は一緒に叩かれる半鐘とは違ったリズムで叩かれて、囃子のような軽快なリズムではなく,やや哀愁のある響きで火の神に捧げる祈りが込められているように思えます。祇園祭のように揃って叩かずに、それぞれが思い思いで叩くので「ガンガラ・ガンガラ」と聞こえて「がんがら火祭り」の呼び名のいわれとなっています。
 
大松明の巡行するときには八丁鉦と半鐘の両方が鳴らされます。叩くリズムはそれぞれ違いますが同時に叩かれて「ガンガラ・ガンガラ」と聞こえるので、これが「がんがら火祭り」と呼ぶ語源となりました。

 城山町では八丁鉦を京都下京区御幸町通高辻下ルに在る80年の歴史を持つ仏具卸の老舗「(株)作島」で購入しています。故高木 正さんとの昔からの経緯があります。作島仏具の現在の社屋は3年前に新築されてコンクリート打ちっぱなしの京都らしいデザインのビルとなっていますが数々の表彰状がずらりと並ぶ有名な仏具卸店です。最近は金属の高騰で特に「銅」を原材料とする鉦吾は値上がりが顕著で重目5寸で5万円程もします。しかし鋳造(ちゅうぞう)(いもの)されて磨く工程を経て出来上がる鉦吾はまるで金メッキされたような輝きで重量感とその音色は決して安価なものではない美術品としての品格があります。
ちなみに重さは次の通りです。
 
 
 
     八丁鉦               

      6寸    4.5㎏        6寸   5kg

      7,5寸   8 ㎏         7寸  10 ㎏

      尺2寸   20 ㎏
 
 

 

 

      

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